MV=PTという恒等式について、この物語では、どのように評価されるのか。まず、この恒等式が正しいのかどうかという観点もあるとは思う。
まず、前回の例では、貨幣量Mは、初期にそれぞれに配布されている量となる。新たな貨幣を鋳造せずに循環することができる。硬貨の単位は考えておらず抽象的に扱っている(その場合に速度Vを観測できるのかという問題があるので、取引される貨幣の単位を10とか100とか、1つ値を決めておくことにすればよいか)。
取引量Tは、人々の需要から、ユニットが次のターンに動作する為に取引する量である。これもプログラム上は外部から定数として与えられる。
貨幣の流通速度Vは、例えば、米であれば年に1回生産されて必要な時に購入されるとすると、1年という期間を通じて、生産量のうち、需要のあった量が取引されるとして、その時に使われた貨幣量から求まる。過剰生産は廃棄されるとする。1年という期間では、米の価格は変動するかもしれないのであるが、恒等式のVとPでは、期間を通じて平均された値となる。
せっかく、ミクロの行動から記述していても、その取引過程を統計値として確認できなくなるのは残念ではあるし、なにか他の現象を見落とすことになるかもしれないので、プロセスを丁寧に確認することは必要だと思う。
そこで、物価として、統計情報ではなく実際に取引時の価格を小文字のpで表すことにしよう。そうすると、取引をすべて記録しておけば、「p、T、M」からVが求まるので、その関数を定義しておく。V=f(p, T, M)・・・①
Pが統計情報だとして、どうやって算出するのかは後ほどの課題(なにかしらすれば求まるということで)。
TとMについては、上述の通りなので、pがどのように決定されるのかについて、、前回までのお話では、神の見えざる手によってきまるようであった。(次回以降の話題)
pが変化したときVも変化するとすると、もしMを増やした時の影響を考えた時に、Mの変化がVに影響して、貨幣数量説の説明は成り立たないというか、もう前提条件が違うという話である。
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Mを増加させたときに、それがどのような経路で組み込まれるのか、物語ではいくつかのケースが考えられる。①いったん銀行の内部留保にする②兵役への報酬を増やす。
①の場合では新規の投資案件が現れるとか、物価の高騰により手持ち資金が不足したために借りる、のように、どちらかというと、後者は物価の変動を設計しにくいので、前者のイノベーション話で進めた方がプログラム上は都合がよい。
②の場合は、価格変更ありの市場で、物価を上昇させる作りにもなりそうなので、Mが増えた時にPの上昇に影響するという結果になりやすいけれど、それはそのように設計したというだけなで、プログラムの動作を確認をしているに過ぎない。現実の経済では、いくつもの経路が複雑に絡むので、単純化したモデルであっても、それらのうちのいくつかを取り込む必要があるだろう。
以下、Wikipediaからコピペ
- M : 貨幣量
- V : 貨幣の取引流通速度
- P : 物価
- T : 1期間における財・サービスの取引量
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