> ④消費行動は、"次のターンも、繰り返し実行が可能であるかどうか"を判断基準とする、「消費性向」ベースの行動ルール
具体的には、毎月の賃金収入が安定していれば、価格もある程度安定しているとみなして、次のターンでも同じくらいの水準で行動してもよいだろうと判断できるので、例えば「消費性向」を0.8くらいで消費行動を行うというルール設定をエージェントモデルに与える。
反論があるとしたら、現実の世界で我々がこのような基準で行動をしているかどうかという点が挙げられるだろう。
その点については、語弊がありそうなので、丁寧に説明しておきますと~
我々は何かしらの判断をして、毎ターン消費行動をしているのであるが、マクロの構造から貯蓄が行える(I=S)ような社会であれば、消費と貯蓄が存在することは定義から求まります。そこで、その割合がどの程度であるかが関心になりますが、家計から見て貨幣のインプットである賃金がアウトプットされる消費行動の区間はブラックボックスのシステムとして扱うのが、私の設計している行動ルールです。
従いまして、「現実の世界で我々がこのような基準で行動をしているかどうか」というご指摘は、ブラックボックス内の行動にまつわるお話であって、私の設計の意図していることは、「私は、このターン消費性向=0.8で行動しよう」と決めて行動するような原理ではありません。
なにかしらの判断で消費を行った結果が、消費性向として表れてくるのです。そこで、毎ターン同じような行動を繰り返したときに、[入力-出力]が統計量として集計されますから、操作として、平均となるような消費性向を、後付けでモデルに与えることで、現実社会の行動を模した行動として設計できるのです。
ただし、後付けで与える値が、正しいとは限らないので、分析対象として関心のあるパラメータを選んだら、それらの値を組合わせてシミュレーションを行い、どのようなパターンが結果として現れるかを観測することが必要です。もし、有益な結果を見出すことができれば、実験は成功となります。失敗は成功の素と。
~ブラックボックス内の行動も、出力が1つなのではなくて、例えば「衣・食・住」の割合がそれぞれいくつ、とかざっくりした感じにしないと、それぞれの部門とループが結びつかなくなるので、そこら辺の具体的な設計を今後行っていきたいと思います。
つづく
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